単発バイト・巡回健診の業務について詳しく解説・採血業務の不安も解決!
単発(スポット)バイトを探すと、健診案件は多く出てきます。時々、参加できたら良いな・・・と思いながら、一歩踏み出すことに躊躇してしまう気持ちを解消できる内容となっています
- 巡回健診の仕事内容が役割別にイメージができる
- 体験から知りえた、巡回健診のメリット・デメリットがわかる
- 準備すること(持ち物)がわかる
- 未経験・ブランク・年齢などに不安がある人が、巡回健診で働く方法がわかる
- 採血が苦手な人が、無理なくスキルアップする方法
- 報酬の目安がわかる
- 求人サイトだけじゃない!お仕事獲得方法がわかる
巡回健診とは
企業や学校、商業施設等へ直接出向き、会場を設置して行う健診の事です。
健診会社からバスに乗って移動する場合と、現地集合・現地解散の場合があり、会社によって違います。出張で泊りがけの業務があることも・・・。「前泊OK、宿泊費いくらまで。」という募集もあります。
1月~2月はオフシーズンで仕事が少なくなる。6月~12月も求人は多く、ピークは11月。
【巡回健診】メリット・デメリット
メリット
業務を覚えてしまえば、細かいルールは違っても、業務内容に大きな差はありません。自分の都合に合わせて案件を選び、気軽に参加できます。現地へ直行直帰する場合は、予定より早く終ることも多いので嬉しい。
人間関係があっさりしている。(個人的には優しい人が多い印象)
業務内容が、体力がなくても比較的疲れにくい。
採血業務を行うたびに、採血スキルが上がる。
デメリット
残業になる事もある。事業所からバスに乗っていくスタイルの方が、残業は多い印象です。バスで遠出することもあり、さらに渋滞に巻き込まれることもあるためです。
現場に直行直帰する場合は、道に迷ったり、交通機関が不便な事もあるため、余裕を持った行動が必要。
毎回、違う場所に行くので、交通手段など確認する必要がある。
朝の集合時間が早い。(午後からの勤務もあります)
健診事業所からバスに乗って移動する場合は、早く終わっても事業所に戻って入力作業などの業務を行うことがある。
【役割別】業務内容
全体的な流れはコチラの記事「巡回健診・業務内容」を参照

採血
採血・業務手順
- 自分の作業スペースの確保
- 採血スピッツ・手枕・駆血帯・止血ベルト・アルコール綿・ブラッド絆・ゴミ袋・ペール缶などの物品を作業しやすいように設置。
- ホルダー・針の準備をして、スムーズに業務が流れるようにする。
- 受診者が来たら問診表に採血項目を記入(事業所ルールに従う)
- 受診者の本人確認・スピッツ・問診表の番号確認をする
- アルコールでかぶれたことはないか・気分悪くなった事はないか・抗凝固剤の服用の有無などを確認(必要があれば臥位で採血)
- 採血(血液の量を確認しながら)
- ブラッド絆・止血ベルト
- 採血時間記入
- 止血の説明をして次の受診項目へ案内
【体験談】巡回健診・採血
私は、事業所からバスで移動する巡回健診と、直行直帰の巡回健診、両方とも経験があります。バスで移動する仕事は、週5で入っていたので、この時期に採血スキルは格段に上がりました。
採血要員は1人だったのですが、難しくても血液が取れなかったという結末はあってはいけません。ですが、どうしても取れなかった時には、近くのクリニックなどで、改めて採血をしてもらうよう受診者にお願いするのだそうです。
デスクワークの会社に行くと、細く難しい血管が多い印象。ガテン系の会社に行くと、血管が見やすい印象です。日常的に筋肉を使っている人は、血管も太く刺しやすい。
また、冬は寒さで血管が収縮してしまい取りにくい。そんなときは、ホカロンを握ってもらうだけで指先からあたたまり、血管が出てきやすくなります。
血圧測定
血圧・業務手順
- 自分の業務スペースの確保
- 血圧計・椅子など並べる
- 受診者が来たら、本人確認・問診表の記入漏れのチェック
- 血圧測定(基準値は場所や健診の種類で違うので確認)
- 血圧の値のルールに従い、再測定
- 自分の項目へ記入やチェックを入れる
- 次の受診項目へ案内
【体験談】血圧測定
最初の頃は、受診者2人づつ行って混乱しました。終わった人なのか、これからなのかが、分からなくなったことがあります。落ち着いてゆっくり確認することが大切。
問診票を見慣れるまでは、抜けがないかの確認作業が難しいと思いました。同じ事業所に絞って何度も仕事に入り、パターンを覚えた方が効率的と感じます。
心電図
心電図・業務手順
- 自分の作業スペースを確保(1人づつの場合と、2人づつの場合がある)
- 心電図・ベット・記入スペースなどやりやすいよう配置
- 受診者が来たら、準備をしてベットに横になってもらう
- 心電図計に番号など、入力項目を入力する
- 胸をまくってもらい、タオルがあればかける
- プライバシーを守りながら電極を付ける
- 呼吸がおちつき波形が整ったら、記録のボタンを押す。
- 終了したら、着替えてもらい次の項目へ案内
※腹囲測定も同時に行うことが多い
【体験談】心電図
巡回健診では一人づつ行う形が多かったです。でも、時々2人づつ担当する時がありました。健診はほとんど、男女を分けて時間差で行っています。
2人づつ行う時には、記録を印字している間に、もう一人に電極を貼れるようなペースでできるとスムーズでした。
狭い空間にこもって行うので、「真夏は、受診者の足のにおいが気になる」と言ってた人がいましたが、私はさほど気になった事はありません。
腹囲測定
腹囲測定・業務手順
- 服を調整して、お腹をだしてもらう。
- 立位で、お腹に力をいれず自然に呼吸をしてもらう
- メジャーと使い、おへその高さでお腹の周りを測定する
心電図の担当が、掛け持ちで行うことが多い。
聴力
聴力検査・業務手順
- 自分のスペースを確保
- 機械(オージオメーター)の動作確認をする
- 受診者の本人確認
- 補聴器の使用がないか確認
- 問診内容の抜けをチェック
- ヘッドフォンを装着してもらう(帽子やメガネは外してもらう)
- 検査(左右:1000Hz30dB・4000Hz40dB)が聞こえれば正常
- 結果を記入
- 次の受診項目へ案内
【体験談】聴力
健診の業務では、いちばん簡単な役割かもしれません。問題ない人は、1分もかからず検査が終わります。
しかし、聴力検査は最後の方に回ってくることが多く、問診票のチェックする項目が多くなります。ここで抜けを最終チェックするという重大な役割があることも。
検査会場が、騒がしい場合は本来聞こえる人も、聞こえない結果になってしまうことがあるので、前回の結果が分かる場合は、見比べてしっかり確認することが重要です。
また、会場が騒がしい場合は静かにしてもらうよう声掛けをする必要が出てくることもあります。
視力
視力検査・業務手順
- 自分の作業スペースに、視力計を準備
- 視力計の設定をする(基本的な検査、遠点(FAR)にレバーと合わせる)
- 答えの紙を、見えるところ(視力計に貼る)に準備
- 受診者が来たら、メガネ・コンタクトの有無を確認
- 視力計をのぞいてもらう
- 右→左→両目の順でレバーを動かし、「C」のあいてる方を答えてもらう。
- 答えのカードを確認しながら、見えなくなるまで答えてもらう。
- 前回値がわかれば、その付近からスタート
- 検査が終わったら、おでこが当たる所を消毒で拭く
※乱視や眼位・視野検査もある場合があります。
【体験談】視力
視力計をのぞき込むときに、髪の毛がかかってしまうと見えにくいので、かきあげてもらいます。最近はマスクをする人も多いのですが、メガネがくもって見えにくいので、鼻の下まで下げてもらうとスムーズです。
視力は、数回しか経験がないので、また機会があれば参加してこようと思っています。
持ち物・服装
黒や茶などのズボン(チノパンなど)と、スクラブの上を持参することが多いです。ドクターコート(羽織る白衣)を貸してくれる事業所も多いのですが、夏は暑いし、冬は動きにくいなどで、自分のスクラブを持参しています。
ボールペンも必須です。事業所により色を指定されることがあるので、シャープペンシルと3色ボールペンがあると便利。黒・赤・青があれば安心です。
採血の時は、自分の使い慣れた駆血帯がある人は、持参した方が良いかもしれません。
1日がかりの勤務の時は、ランチの確認もしておくと安心です。現地の飲食店にみんなで入ることもあれば、移動中のバスで食べる事も。また、依頼先で持参したお弁当を食べる場合もあります。
初心者・未経験者は血圧測定がおすすめ
これは、個人的な感想です。
血圧測定は受付後、早い段階で順番が回ってくることが多いです。事業所によって問診票のレイアウトが違うため、問診票に見慣れていないと確認作業にてこずります。
順番が早い段階であれば、確認する(抜けがないかをチェック)する項目が一番少ない。さらに、自分の間違いも確認してもらえるので、安心感があります。
血圧測定も、基準値が事業所によってルールが違います。短い時間で、確認することが多いというのが健診業務なのですが、比較的、自分の役割に集中できるポジションではないかと思います。
ブランクあっても採血業務で働ける?
採血業務が不安な人が復帰する方法
突然、申し込んでも採血できなかった!となっては大変。採血に関しては、応募した時に確認が入ると思います。どのくらいブランクがあるのか?直針・翼状針・真空管採血・注射器での採血、何人ぐらい一人でできるかなど…。
やはり、ブランクを作ってしまうと不安になります。そんな状態で、50人・100人と次々に来る現場に行っても混乱してしまいます。
順を追って、採血業務に慣れていくことで復活できると思っています。
採血のブランク研修に参加する
看護協会・各都道府県のナースセンターでも定期・不定期に開催しています。また、健診事業所(所属している場合)でも、開催することがあります。
実は、私も健診事業所主催の採血研修に参加したことがあります。実際に針を刺させてもらえるのかは、場所によると思いますが、実践できると自信が戻ります。予想以上に体が覚えていました。
また、採血における知識(神経・血管・トラブル時の対応)など、復習にもなり、とても良かったと思いました。ブランクがない人も、このような研修に参加できるチャンスがあれば知識のアップデートにも繋がるのでおすすめです。
看護師が複数いる案件からスタート
研修で自信が戻ったら、まずは、フォローしてもらえる環境で再開することがおすすめ。どんな血管でも大丈夫と自信を取り戻すまでは、失敗した時にフォローしてもらえる環境があると安心です。
何度も同じ人に刺されることは、受診者のストレスも大きくなるので、出来たらやり直しは2回まで。ストレスでも血管は収縮してしまうので、「この人に刺されたくない…」と思われてしまうと、リスクが大きくなるばかり。3回目は人を変えた方が受診者のストレスも軽減します。
予定人数30人未満の案件から
採血要員が1人の案件に行くようになったら、最初は少ない人数の場所を選びたいです。予定人数が求人に書いている事も多く、もし、書かれていなくても、派遣会社(エージェント)などの場合は確認すれば教えてくれます。
半日で30人程度なら、余裕を持って作業ができる人数と感じます。
いくら稼げる?
半日:7000円~10000円(健診事業所に直雇用の方が高め)
日給:10000円~15000円
時給:1600~1800円(健診センター・クリニック)
巡回健診・お仕事獲得方法
エージェント(派遣・転職)
MRT
派遣会社では健診の求人が多い印象。相場も平均的か高いほうという印象です。
直雇用で登録
インディード・ジョブメドレー
健診事業所が、登録看護師を募集していることがあります。求人サイトに登録して、そのまま応募ができます。履歴書を一度登録しておけば、気になる求人に簡単に応募。サイト上のメールでやり取りができます。
巡回健診・まとめ
単発(スポット)バイトでは、求人が多い印象の「巡回健診」。何度か経験すれば、慣れるのは早いお仕事だと思います。流れに乗って、サクサクこなさなくては・・・と不安に感じるかもしれません。
初めてですと公言しておくと、周りの人が見ていてくれます。困った時も助けてくれるので、まずはやってみる事が大事です。
この記事で、巡回健診のイメージが伝われば嬉しく思います。
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