【新人看護師必見!】透析室で遭遇しやすい2種類のいじめと対処法を経験者が解説

透析室で働いてみたいけど独特な雰囲気がありそう。

患者さんがわがままって聞くし・・・

看護師もちょっと怖そう。
そんな印象から挑戦したいけど一歩踏み出すことに迷っている方も多いのではないでしょうか。
私も、最初は同じ理由で避け続けてきました。

でも、日曜日は必ず休めてお給料も良いから気になる…。
そこで、「合わなかったら辞めて良し」と自分で決めて、思い切って挑戦してみました。
結果、3か所の透析室を経験し職場環境には差がありますが、働きやすい職場も多い。
透析室に限らずどの職場にもある人間関係ですが、なかでも透析室が怖いと思われる理由のひとつに透析室ならではのいじめやトラブルもあります。

透析室には共通する2種類のいじめがあるかも!
そこで、挑戦しようと思う方が気になっている透析室で起こりえるいじめについて解説します。この記事を読めばいじめに遭遇しても想定内の出来事なので、気に病むことなく冷静に対処し乗り越えられるでしょう。
透析室でいじめが起きやすい理由
オープンフロアで行動が目につきやすい
透析室が怖いと思われる理由の一つは、オープンフロアで逃げ場がないことです。
常に誰が何をしているか見えてしまいます。
患者さんも看護師をしっかり見ています。
オープンフロアが多い理由は、
- 透析中の患者さんは急変も多く早く異変に気付けるため
- 急変時にはすぐに駆けつけることができ、スタッフ皆が状況を把握できる
- 患者さんも看護師を気軽に呼べるので安心できる
などのメリットから透析室はオープンフロアになっています。
しかし、見えてしまうせいで

「なんでボーっとしてるんだ」
「なんで、気付かないんだ」
「誰が何をしていた」
などと言い出す方も出てきます。
責任も大きいため誰かのせいにして責任を逃れようとしたり、手柄をとってマウントを取ろうとしたりしてしまうのかもしれません。
仕事ができる看護師は患者さんの信頼も厚く、仕事がやりやすくなるのは確か。
できたら、『仕事ができる人と思われたい願望』は他の部署より大きくなるのかもしれません。
単調作業で刺激がなくなる
透析室の業務は、覚えてしまえば単調で変化がありません。
しかし、
そのため、亀裂が入りやすいのかもしれません。
また、人の行動が見える環境のため、自分と違うテンポで動いていたり、対応が思っていたのと違っていたりすることで不満や批判を漏らす方は一定数存在します。
透析室の業務は、穿刺と返血(回収)の時間以外はゆっくり時間が流れます。
そのためスタッフ同士や患者さんとも会話することが多く、話題が人のうわさになってしまうことも・・・
スタッフ能力を評価されやすく矛盾もある
透析室で能力をはかる物差しとしてわかりやすいのが『穿刺技術』です。
ブラッドアクセスには大きく分けて『シャント・動脈表在化・グラフト』があります。穿刺技術によって、患者さんのブラッドアクセスは長持ちもすれば、短期でダメになることも…
同じ場所に刺し続ければ失敗しにくく痛くもないけれど、皮膚が薄くなり瘤(こぶ)になっていきます。そのうち薄くなった場所への穿刺は止血もしにくく悪化すれば破裂の危険も。しかし、理解している患者さんは少ないのが現状です。
そのため、穿刺場所をずらしながらまんべんなく穿刺した方が患者さんにとっては良いのですが、新しい場所への穿刺は痛みが強く失敗率も上がるため、『へたくそ』といった評価になりやすい。
逆に、同じ場所ばかり穿刺していれば痛くもないし、失敗もしないので『上手』といった評価になり信頼が厚いこともあります。シャントに悪いことをしているのに、患者さんに褒められて勉強不足に気付かないスタッフも存在します。
1.透析患者からのいじめ
新人看護師の穿刺拒否
新参者の洗礼と言って良いほど、当たり前にあります。
ほとんどの患者さんはスタッフを選びませんが、最初は穿刺をさせてくれない患者さんも必ずいます。

「来ないでよ!」
「難しいから!あんたじゃだめだ」
「○○さんしか刺せないから」
などと、初めてのスタッフを露骨に嫌がります。
まず覚えてもらって、話をして仲良くならないと穿刺をさせてくれないことも多いです。
透析患者が自分に関わる人(スタッフ)を選ぶ

「○○さん!次刺して!」
「○○さんじゃないとヤダ」
「いま、何した?機械さわらなで」
普通にあります。
めげなくて大丈夫。普通なので。
失敗されたくない、痛い思いをしたくないと思うのは仕方がないかもしれません。
透析に通うことは一生やめられないので、ストレスもたまることでしょう。
そう考えれば、自患者さんの言うことにいちいち傷ついててはキリがありあせん。
透析患者さんはわがままな方も多い
透析患者さんとは、長い付き合いになる事が多いです。何年も1日おきに顔を合わせる状況になるせいか、患者さんにとって看護師は身内のようなものです。
とポジティブにとらえると気が楽になります。
また、1日おきに透析に通うことだけでもストレスを感じるため、精神的に不安定な方も多い。そのため、配慮のない言葉は通常のことと割り切ることが重要です。
難しい患者さんは必ず存在する半面、大半の患者さんは常識的な優しい方なので、私の印象は思ったより悪くないと感じました。
2.透析看護師同士のいじめ
業務自体は単調であるものの、透析看護・病態生理・使用する薬などどこをとっても奥が深く勉強を始めればとても面白い分野です。
全ての科に繋がっているため、透析看護を学べばどこの科についても詳しくなれると言っても過言ではありません。
人間は自分と違う人間を良く思わないものです。そのため、勉強する側としない側で仕事への向き合い方は大きく変わってくるので、そこから亀裂が入る場合もあります。
古いやり方を変えない施設もある
医療は日々進化しています。

「昔はそれで良かったかもしれないけど、
今はそのやり方はダメなやつです」
と言いたくなるのも、透析室で多く経験しました。
たとえば『リキャップ』絶対だめです。
ですが、針箱がなく『リキャップのやり方』を指導された現場がありました。
年配のスタッフが多く、勝手にやってるのは良いけれど、絶対だめだと教わってきた身からすると、私はやりたくない!と思ってしまいます。
古い物に巻かれないとうまくやっていけない環境では、退職するか我慢するかすごく悩みました。
透析はオープンフロアで、やり方も強要されます。
違うやり方をしていれば監視され、マイルールを押し付けてくることも。
質問攻めをしてマウントを取る方もちらほら。
時間をもてあましやすい
調べ物を行ったり、患者さんのベットサイドで会話をしたり足をさすっていたりできる余裕があります。足浴などのケアを行うことも可能です。
しかし、この時間に新人の監視を行ってあらさがしをするスタッフもいます。
残念なことに、けっこう多いかもしれません。
私は、あらさがしと監視に耐えられず、短期間で退職した施設がひとつあります。
1日中コソコソ見ながらいいろいろな人に陰口を言って歩くような人がいました。
顔つきも、目つきも、悪党のような顔になていましたが、ある程度年齢を超えると生きざまが現れるなと感じたものです。
透析室でいじめに遭遇してしまったときの対処法
透析患者さんに拒否されたら他のスタッフに変わってもらう
患者さんに拒否されてしまったり、まだ信用されていない場合は、無理強いをせずに他のスタッフに変わってもらいましょう。
「拒否されました」と、お願いすれば快く変わってくれる方はいるはずです。
穿刺させてほしいことを、やんわりと伝えていれば患者さんの方から「今度刺しても良いよ」と言ってくれることもあります。
しかし、どうしても患者さんと関わることがストレスであれば、自分を守ることも大切なので無理強いはしない方が良いでしょう。
先輩看護師からのいじめに遭遇したときの対処法
看護師は、忙しいゆえに余裕がなくてきつくなる方が多い印象ですが、透析室は暇があるから監視されてしまうのではないでしょうか。
「新人の動きがそんなに気になるのか?」と思うのですが気にしなくても問題ない内容のことが多いので、落ち込まなくて良いのです。
調和を保つためにある程度、長いものに巻かれるのも必要ですが、あまりにひどい場合は上司に相談すると良いです。
しかし、透析室の上司も変わった人が多い印象があり、頼れる人がどこにもいない場合は、職場を変える選択肢もあり。
環境が変われば、人も変わる。
また、求人の条件が良すぎるのも、問題があるからなのかもしれません。
就職活動を行う際には、要チェックです。
まとめ
透析室での看護師のいじめには、①患者さんからのいじめ ②看護師同士のいじめの2種類があります。
患者さんは、透析を行っている背景のストレスなど理解することで、寄り添うことができます。
まずは、拒否をされてしまっても透析患者さんのストレスなどを理解し、あまり気に病まなくて良いと知る事です。
慣れるまで、挨拶や会話を通し打ち解けるまで待ちましょう。人間同士なので打ち解ければうまくやっていけるでしょう。
看護師のいじめは時間がゆっくり流れているため、暇をもてあそんでいる可能性があります。気にすることはありませんが、耐えられない場合は上司に相談します。もし、上司があてにならない場合は、職場を変えることも良い考えです。
透析室は独特の環境から、いじめのパターンも似ています。それを分かっているだけでも気にならないかもしれません。しかし、根っからの意地悪な人に集中攻撃をうけたり、どうしてもストレスに耐えられない場合は、転職も視野にいれると良いでしょう。
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